宮古島の平均寿命がめっちゃ低いらしいから気をつけなはれや!

 沖縄は長寿の島!といわれたのは今は昔。2020年の厚生労働省の統計によれば、男性は全都道府県中43位、女性は16位と、かつての長生き県というイメージは見る影もなくなっています。

70代以上の死亡率は未だに低い一方で、働き盛りの20代から65歳の若者ー中高年層の死亡率が高い、沖縄クライシスという現象があるらしい。

しかも沖縄県が出しているデータによると、そんな沖縄県の中でも宮古島市の平均寿命は市区町村最下位だったらしい。(R)心疾患、糖尿病、大腸がんといった罹患率が高く、いずれも命に関わる病気をかかえる現役世代が増え続けています。

これは宮古島に住む私としては何も手を打たないわけにはいかない!ということで、この沖縄クライシスという現象の原因と対策をまとめてみましたので、ご参考くださいー。

宮古島が抱える健康課題

蒔かぬ種は生えぬ!ということで宮古島の寿命が平均を下回っている原因から見ていきたいわけですが、まず気になるのが、30代から50代の男性の肥満率が非常に高いこと。

厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、日本の20歳以上の肥満(BMI 25以上)の割合は、男性が約31.5%、女性が約21.1%ですが、宮古島市の男性は同じ数値がなんと55%と半数以上が肥満に該当します。

肥満は体内でのインスリンの働きが弱まることで糖尿病を発症し、それが進行すると人工透析を余儀なくされるケースが増加します。さらに、高血糖や高血圧によって血管が継続的に傷つけられることで、心筋梗塞などの心疾患や脳血管疾患のリスクが跳ね上がります。加えて、悪性新生物である大腸がんなどの発症率も高くなっており、これらが相互に影響し合って若年死亡率を押し上げる主要因となっているのです。


では、なぜ宮古島の男性はこんなにも肥満率が高くなってしまうのでしょうか?それには離島ならではの生活環境と島の文化が関係しています。

まずあげられるのは、徹底した車社会による運動不足です。本土の生活では電車移動の際も家から駅まで、駅の中、デパートの中など歩く場面はあると思います。一方で宮古島は公共交通機関が限られており、日々の移動手段のほぼ百パーセントを自家用車やバイクに依存しています。宮古島は起伏が少なく平坦な地形が多いという歩きやすい環境にありながら、ドア・ツー・ドアで車で移動する生活様式が完全に定着しているため、日常的な歩数が極端に少なくなる傾向があります。

次に、伝統的な飲酒文化であるオトーリの存在も大きそうです。これは、一つのコップに注がれた泡盛を参加者が順番に飲み干し、口上を述べながら場を回していく宮古島独特の宴会風習です。控えめな性格の方が多い中でコミュニケーションを誘発する素晴らしい機会である一方で、構造的に短時間で大量のアルコールを摂取しやすくなります。度数の高い泡盛を繰り返し飲み干すことは、肝臓への直接的な負担や高血圧、メタボリックシンドロームの大きな要因となります。

三つ目の要因は、医療資源の限界と再検査の放置です。本土であれば多数の総合病院や専門クリニックが存在し、健診で異常が見つかった際にも高度な医療機関へアクセスしやすい環境があります。しかし離島である宮古島では専門医の数が限られていることや、高度な精密検査を受けるために本島まで渡らなければならない場合があり、受診のハードルが高くなります。その結果、健診で高血糖や高血圧を指摘されても、自覚症状がないことを理由に通院を後回しにしてしまい、重症化してから病院に駆け込むケースが多く見られます。

四つ目の要因は、生鮮食品の流通と食習慣の偏りです。宮古島で生産される農産物の多くはサトウキビやマンゴーといった出荷用産品であり、日常的に消費する野菜の多くは本島や本土からの船便や空輸に頼っています。そのため、台風などで物流がストップすると店頭から生鮮食品が消えたり価格が高騰したりします。これにより、保存の利く加工食品や肉類、高カロリーな惣菜に頼りがちな食生活が定着しやすくなり、日常的な野菜不足に拍車をかけています。

それに加えてアメリカ統治時代に根付いたスパム、タコライス、ハンバーガーなどの高脂肪・高塩分の欧米食の摂取量が多いのも原因の一つです。

健康を取り戻す具体的なアプローチ

このような地域特有のリスクが存在するからといって、健康をあきらめる必要はありませんし、宮古島に来るのを躊躇する必要もありません。環境そのものをすぐに変えることが難しくても、日々の行動パターンを少しずつ変えていくことで、病気のリスクは大幅に軽減できます。

車社会による運動不足に対しては、車移動の中に歩行を組み込む工夫が有効です。目的地からわざわざ離れた場所に車を駐車し、数分間歩くことをルール化したり、近所のコンビニや用事であれば、車を使わず徒歩や自転車で向かう、平坦な地形を生かし、朝夕の涼しい時間帯を利用した散歩やサイクリングを取り入れるなど運動の時間を作らずとも生活の中に歩く時間を増やす意識が大事になります。

飲酒文化との付き合い方についても、体に優しい工夫を心がけてみてください。まず採り入れてほしいのは、お酒と同量以上の水を交互に飲むチェイサーの徹底です。体内のアルコール濃度を薄め、脱水を防ぐことで肝臓への負担を軽減できます。また、事前に自分の飲む量を周囲に伝えておくことや、休肝日をあらかじめ設定して参加頻度を調整することも有効です。飲酒後の締めとして高カロリーなラーメンや脂っこいものを食べる習慣をやめ、温かいお茶やスープに置き換えるだけでも余分なカロリー摂取を防ぐことができます。

食生活の面では、物流に左右されない健康的な食材のストックが要。台風などで生鮮野菜が手に入りにくい時期に備え、冷凍ブロッコリーや野菜の缶詰、サバの水煮缶などを常備しておくことで、手軽に食物繊維や良質な脂質を補給できます。また、食事の際には一番最初に野菜や海藻を口にするベジファーストを徹底することで、食後の血糖値の急上昇を抑え、糖尿病の予防に役立ちます。暑い季節に多用しがちな甘い清涼飲料水やジュースを、水やお茶、さんぴん茶に切り替えるだけでも砂糖の摂取量が減っていい感じ。

医療との関わりにおいては、早期発見と早期治療の徹底が不可欠です。どれほど健康に気をつけていても、体の内部の変化は自覚症状として表れにくいものですんで、年に一度の健康診断を確実に受け、自分の体の数値を正確に把握する必要があります。もし健診結果で再検査や要治療の指示が出た場合は、症状がないからと放置せず、速やかに医療機関を受診することが、深刻な心疾患や透析生活を防ぐ最大の防御策となります。

おわり

ってことで色々書いてきましたが、どこに住んでいようが健康を保つためにやることは同じで、食事管理、日常に運動を取り入れる、早期発見早期治療っていうつまらん結論になってしまいました。笑

とはいえ離島の特徴を把握したうえで、ほっとくと以下のような傾向が蓄積していくのは頭に入れておくのがよさげ。

  • 歩く時間が減りがち

  • 高塩分な食べ物に偏りがち

  • 保存の効く加工食品に頼りがち

  • 治療のハードルが高そうだからと症状をほっときがち

まずは自分の生活で、これらの傾向に気付くことで、対策を考える一助になると思われますので、よしなにおなしゃす。