とある外国人が、ハワイとかの海外リゾートへ行く日本人を見て、「なんで彼らはわざわざ国を出るの? 日本には宮古島があるのに」って言ったそうな。それくらい宮古島の海って、世界的に見てもトップクラスにきれいらしい。
ってことで今回は、宮古島の海が世界的に見ても綺麗な理由と、そんな美しい島の地理・歴史・食文化などを一挙にまとめてみようと思いました。アメリカ当地時代がもたらした独特の食文化や、ヘドロを付け合う伝統の奇祭の話をシてみようかと。
宮古島はサンゴ礁が隆起してできた島らしい
島って普通は、火山活動とかプレートの動きによって生まれるじゃないですか。
海底火山がドカンと噴火してマグマが冷え固まって山になるか、地球のプレート同士がぶつかり合って海底の土地がググッと押し上げられるか。日本で最近新しくできる島は大体この火山島だし、普通の島は大体こうやってダイナミックに作られます。
これに対して宮古島は、「サンゴ礁が隆起してできた島」なんですよ。 サンゴって、死ぬと硬い骨格が残るんですけど、それが何千、何万年という途方もない時間をかけて海に積み重なり、やがて海面からポコッと顔を出した。この誕生のルーツこそが、宮古ブルーを生む最大の原因になってるわけであります。
川がないから「海が濁らない」
サンゴが積み重なってできた島には、ある決定的な特徴があります。それは「島に山がない」ということ。
山がない。ということは、つまり雨が降っても「川」ができないんですよ。 これがめちゃくちゃ重要で、どれだけ大型の台風や大雨が来ても、土砂を巻き込んだ泥水が海へ流れ込むことが一切ない。だから宮古島の海は、いつ行ってもバグレベルに透明度が高いんですね。
じゃあ、島に降った大量の雨水はどこへ行くのかというと、全部「地下」に吸い込まれていきます。 宮古島を作っているサンゴの化化石(琉球石灰岩)は、スポンジみたいに小さな穴が無数に空いた構造をしてるので、雨水をまたたく間に吸収しちゃう。島を歩いてて、雨上がりに水たまりがほとんど残らないのもこのおかげです。
しかもこの石灰岩、天然の巨大な「ろ過装置」としても働いてる優れもの。 雨水がじっくり地下に染み込んでいく過程で、石灰岩のカルシウムとかをたっぷり溶かし込んで生活水になるので、宮古島は日本でも珍しくガッツリ「硬水」が出ます。
さらに、山がないことに加えて「台風が多い」っていう島特有のハードな気候も、実は宮古ブルーを維持するのに一役買っていたりします。
平らな地形で遮るものがないから、台風が来ると島全体の空気が一気にかき混ぜられる。そのおかげで、真夏でも最高気温が35度を超えることは滅多になくて、実は夏の東京に比べても比較的過ごしやすい気候がキープされてるんです。さらには海の水までもしっかりチャカチャカとかき混ぜてくれるので、海水温が上がりすぎず、デリケートなサンゴにとって最高の環境が守られ続けているっていう仕組み。自然のシステムって本当によくできてるなー。
ってことで、この奇跡的な掛け算で守られてる宮古島ですが、「じゃあ実際、日本のどのへんにあって、どうやって行くの?」ってところを見てみましょう。
宮古島へのアクセスと、個性が強すぎる「8つの島」
宮古島は、沖縄本島からさらに南西に300kmくらい進んだところにある、宮古列島の中央に位置しています。飛行機だと本島から1時間くらい。主要空港からのフライト時間はこんな感じです。
東京(羽田・成田): 直行便で約3時間〜3時間半
名古屋(セントレア): 直行便で約2時間半
大阪(関西国際空港): 直行便で約2時間半
で、この宮古島諸島には全部で8つの島があるんですけど、そのうち宮古島を含めた5つの島は、今や美しい大橋で陸続きになってて車で行けちゃいます。レンタカーさえあればソッコーで島巡りができる素晴らしい環境。
橋でつながってる5つの島
宮古島(みやこじま) 諸島の中心。市役所もスーパーも病院も前浜ビーチも、すべてが集まる旅の起点。
池間島(いけまじま) 北端の橋を渡った先にある島。「池間ブルー」って呼ばれる、諸島内でもちょっと頭一つ抜けたエグい透明度の海が見られます。
伊良部島(いらぶじま) 西側に架かる全長3,540mの伊良部大橋を渡っていく島。橋の上からウミガメが泳いでるのが見える、絶景ドライブの聖地です。
下地島(しもじじま) 伊良部島とお隣さんで、ほぼ一体化してる島。LCCが飛ぶ下地島空港があって、滑走路の端にある「17END」は飛行機が真上を通る大迫力スポット。
来間島(くりまじま) 南西の橋から渡れるのどかな島。サトウキビ畑が広がる中に、急におしゃれなカフェが点在してて女子ウケ抜群な感じ。
橋がかかっていない3つの島
大神島(おおがみじま) 定期船でしか行けない島。島全体が自然崇拝の聖域になってて、今でも神聖な掟が守られてるミステリアスな場所。
多良間島(たらまじま) 宮古空港から小型機で20分(かフェリーで2時間)。赤瓦の家とかフクギ並木とか、昔ながらの沖縄の集落がそのまま残る純朴な島。
水納島(みんなじま) 多良間島からさらにチャーター船で20分。人口わずか数人の最果ての秘境で、手つかずのサンゴ礁に囲まれてます。
これだけ島があるだけでもお腹いっぱいなんですが、ベースになる「宮古島」自体も、エリアによって全然キャラが違うのがまた面白いところ。ってことで、滞在先を選ぶときの参考になりそうな5つの地域区分がこちら。
宮古島をざっくり分ける「5つのエリア」
宮古島をエリアで分けると、こんな感じでそれぞれ役割がくっきり分かれてます。
平良(ひらら)地区【島の心臓部・大都会】
特徴: 宮古島の北側。市役所、病院、スーパー、ホテルが集中する島一番の繁華街。民謡居酒屋とかの夜の街もここ。
地理メモ: 比較的海抜が高いので、断崖や岩場が多いエリア。「砂山ビーチ」みたいに、ゴツゴツしたダイナミックな岩の絶景スポットが多い印象です。あと、電線の地中化が進んでて台風でも停電しにくいから、滞在するならこのへんが安心かも。
下地(しもじ)地区【東洋一のビーチとマングローブ】
特徴: 宮古島の南西側。「東洋一美しい」って言われてる、7kmも白い砂浜が続く「与那覇前浜ビーチ」がある、リゾートの主役エリア。
地理メモ: こっちは海抜が低くて平坦。川はないけど、地下水が湧き出て海水と混ざる入り江があって、「川満マングローブ」っていう立派なマングローブ林がモサモサ生い茂ってます。
上野(うえの)地区【洗練された一大リゾート地】
特徴: 宮古島の南側。広大な「シギラセブンマイルズリゾート」をはじめ、高級ホテルやゴルフ場、天然温泉がズラリと立ち並ぶ、観光に特化したセレブエリア。
地理メモ: 下地と同じく海抜が低くて、波が穏やかなビーチが多い感じ。南国リゾート感が一番強い、華やかな景観ですね。
城辺(ぐすくべ)地区【手つかずの自然とサトウキビ畑の原風景】
特徴: 宮古島の東側。観光地化の手があんまり入ってない、サトウキビ畑がどこまでも広がるディープな田舎です。
地理メモ: 島の東端には、太平洋と東シナ海をぶった切る断崖絶壁の岬「東平安名崎(ひがしへんなざき)」があります。荒波がザッパーンと打ち付ける、野生のパワーを感じる場所。
伊良部(いらぶ)地区【大橋でつながる最注目エリア】
特徴: 伊良部大橋でつながった「伊良部島」と「下地島」のエリア。近年、おしゃれなカフェや高級ヴィラが爆発的に増えまくってて、今一番バブルでトレンドな最先端スポットです。
控えめで大らか、だけど泥を塗ってくる島民性
そんな面白い地形をしてる宮古島ですが、そこに住む「人」や「文化」もまた独特なんですよね。
本州の人に比べると、宮古島の人って一見すると控えめでシャイな人が多い気がします。だけど、付き合ってみるとめちゃくちゃ温かい。 猛烈な台風」と隣り合わせでコミュニティみんなで助け合わないとマジで死んじゃう環境だったから、根っこがすごく「利他的(親切)」なんですよね。同時に、自然の前には人間の予定なんてウチナータイム並みに意味をなさないって知ってるから、細かいことを気にしない「アバウト(大らか)」な気質になったんじゃないかな、と。
ユネスコ無形文化遺産「パーントゥ」が強烈すぎる
そんな自然への畏怖から生まれたのが、島北部の島尻地区に伝わる「パーントゥ」っていう、数百年の歴史がある奇祭です。
全身にクバの葉を巻きつけて、井戸の底からすくい上げた神聖な(そしてめちゃくちゃ臭い)泥をまとった3体の神様(パーントゥ)が突如集落に現れるんですけど、これがまー暴れ狂う。 逃げ惑う島民はもちろん、観光客、新築の家、おろしたての新車にまで容赦なくその激臭の泥を塗りたくっていくんですよ。
一見ただのホラーなんですが、実はこの泥を塗られることで「悪霊払い(無病息災)」になるという、ありがたい神事。自然を神様としてハックする、宮古島ならではの強烈な精神文化が、現代にもガッツリ生き残っています。
内側のアイデンティティをそうやって守ってきた宮古島ですが、近代になると、今度は海の向こうからやってきた外の文化に激しく揺さぶられることになります。
戦後の歴史が食文化をアップデート
宮古島の歴史を軽くおさらいすると、独自の島社会から、琉球王国の支配を受け、そこから日本の近代化へ組み込まれていくっていう、結構外圧に振り回されたプロセスがあります。
特に大きかったのが、第二次世界大戦後の「アメリカ統治時代」。 沖縄本島と同じように米軍の支配下に置かれたことで、島にドラスティックな西洋文化がドカンと流れ込んできました。
その歴史の証明として、今でも島民のソウルフードとしてガッツリ胃袋を掴んでいるアメリカングルメたちがこちら。
A&W(エンダー) 日本初のファストフード。湿布の味がするって有名なハーブ飲料「ルートビア」は、島民にとっての定番ドリンクです。
ブルーシール アメリカ生まれ、沖縄育ちのアイスクリーム。サトウキビとか紅芋のフレーバーを、暑い島で食べるのが最高にうまい。
SPAM(ポーク缶) 米軍の支給品がルーツ。宮古島でも「ポーク卵」にしたり味噌汁にブチ込んだり、家庭料理には絶対に欠かせないマストアイテムです。
ホリデーマーガリン 沖縄でマーガリンといえば100%これ。どっしりした塩気があって、トーストにはもちろん、ちゃんぷるー(炒め物)とかの料理にガッツリ使うのが島スタイルです。
まとめ
サンゴの隆起が川のない平らな島を作り、それが美しい海と硬水を生んだ。 過酷な台風と戦う中で人々は利他的になり、神様に泥を塗って無病息災を祈った。 そこへアメリカ統治っていう歴史が重なって、ユニークな食文化が生まれ、今の5つの個性的なエリアが作られ、、、
って感じでまー波乱万丈、千辛万苦あった島だからこその景色や文化があるんだなーとカイていて思いました。現場からは以上でーす。